今、学ぶなら、ナニ?

そもそもExcelには、いくつの関数カテゴリーがあるの?

こんなツイートがありました。

森田さんが言われるように、確かにごちゃつきます。
とにかく、色々ありすぎて……。

でも、4種類、そんなもんじゃないのですよ!
まだまだ、あります!

古くは「MDX」(ピボットテーブルの制御用)、新しくは「officeスクリプト」(オンライン版Excelの自動化ツール)、このほかにも、Excelには色々な関数カテゴリー(と言っていいのかな?)がありますね。

ただし、すべてを理解する必要はないと思います。
そもそも、そんなことできるわけがありませんし、Excel開発者ではないので不要でしょう。

Excelは「GUI」(Graphical User Interface)が充実しているので、アイコン表示をマウスでポチポチして済ませられれば、それで十分だと思います。
必要に応じて、様々なExcelスキルを高めればよいでしょう。

呼んだ?

ポチ
ポチ

一体どれから学べば良いの???

素朴な疑問。

どれから学べばよいかにゃー?

そもそも、Excelは「表計算」ソフトです。
まずは、表計算に必要なSUM関数などの「ワークシート関数」等の基本的理解は必須です。

下記程度の知識から習得すると良いと思います。中でも、「ピボットテーブル」と「VLOOKUP」は必須です。

そのうえで、「自動化」ということを考えるとなれば、今までは「VBA」による「マクロ」が当たり前。

時代は、大きくシフトチェンジ!


「VBA」のような面倒くさいプログラミングは、もう古い!

今は、「ノーコード」「ローコード」の時代です!

ということで、「モダンExcel」を一押し!

「モダンExcel」、来てます!

現場の声1

Excelで「自動化」と言えば、

エクセルの神髄さんがアンケートを実施してくれました。ありがとうございます。
その結果、ドン!

このアンケートでは、そもそも「モダンExcel」の一つ、「きれいなデータを準備する」ためのツール「Power Query」と、従来型の「VBA」との比較になっていて、もう一つの大切な「モダンExcel」ツールである、「きれいなデータを使って計算する」ための「Power Pivot for Excel」が選択肢にない、というのは微妙ですが、細かいことは抜きにしましょう。

アンケート結果を見ると、判断がつかない方が大勢。その他、ほぼ拮抗。
恐らく、今後を見据えた「自動化」の流れについて、誰もよくわかっていない、というのが実態でしょう。

筆者は、当然「Power Queryを先に覚えたほうが良い」に清き1票を投じました。

現場の声2

こんなツイートもありましたよ。

そう! これからの時代は「モダンExcel使えます」、これが普通になります。

そして、「モダンExcel」の理解には、「データベース」の基本的な知識も必要になります。
「データベース」には、基本の「スタースキーマ」をはじめ、いくつかの「データモデル」がありますが、これらの基礎知識は「モダンExcel」の理解に必須です。

ただし、こうした知識は「モダンExcel」の入門者からすれば、広く浅く、基本的な部分だけで十分でしょう。
拙著「モダンExcel入門」、第2章、PART3「リレーションシップで、複数データを関連付ける」P121~などもご参照いただければ幸いです。

なお、これら「データモデル」の一つに、予算と実績を比較分析する「ギャラクシーモデル」の「ダブルファクトテーブル」という定番のデータモデルも含まれます。

これを「ダイヤモンド型」と定義している事例もありますが、一般的な表現ではありませんので、読み替えてください。
本当は「ギャラクシーモデル」「ダブルファクトテーブル」なんだ、こうしたことを知っておくと、他の文献・書籍などを検索する際など、実務でも大いに役立つと思います。

「最低限覚えておかなければいけないのは、キーワードです。」と
MVPのゆーごさんも指摘しているように、
「1次情報」に基づく、正しい用語の定義も大事だよね!

まちがったキーワードでは、検索しようにも、WEB検索もままなりません

これからの「自動化」ツール

上述のように、これからは「VBA」のような古臭いツールではなく、「ノーコード」「ローコード」の時代です。

そもそも何を「自動化」したいのか、これが「ツール」選択と大きく関係することになると思います。

たとえば、セルA1に何かデータを入力後、セルH10でそのデータを考慮して何かを計算するとか、「セル」を対象に「自動化」を考えるのであれば「VBA」も一つの選択肢だとは思います。

ただし、こうした「セル」を対象にした「自動化」は、最新のアーキテクチャー「Power Platform」「officeスクリプト」などを使えば、「VBA」よりも簡単に、そしてより早く対応することができます。

また、「きれいなデータ」に「Power Query」で「ETL」すれば、「モダンExcel」で計算もできてしまいます。
データベース形式とも言われる「テーブル」、つまり「1行1列1項目のきれいなデータ」を対象にした「自動化」であれば、間違いなく「モダンExcel」の方が早くて、便利です。

中でも、Excelを操作する対象者が「非IT系」の方である場合、たとえば、「財務」とか「監査」、あるいは「営業」とか「総務」、こうした事務管理や経営管理をされる方々が「自動化」をするというのであれば、「VBA」よりも「モダンExcel」を使う方が、「ノーコード」「ローコード」であるがゆえ、効率的に「自動化」できると思います。

こうした文脈で考えれば、「きれいなデータ」つまり「データベース形式」でExcelを使うことを前提にすると、「モダンExcel」が「自動化」の主流になるはずです。
そして、「モダンExcel」を一体理解することの重要性が、今後ますます注目されてくるはずです。


なぜなら、「モダンExcel」の二大ツールである「Power Query」と「Power Pivot for Excel」は、マイクロソフトが強く推進しているRPAツール「Power Platform」と親和性が非常に高いからです。(注)


(注)ここで親和性といっているのは、下図の通り、「Power Query」と「Power Pivot for Excel」で使う「DAX」という機能を包含する「Power BI」が「Power Platform」の一員である、こうした意味合いになります。
この「Power Platform」には、さまざまな「コネクタ」があります。マイクロソフト製品を対象に「自動化」することはもちろんですが、他社製品にも色々接続でき、「自動化」を考える際の有力な選択肢の一つです。


「Power Query」できれいなデータにする。
これを「Power Pivot for Excel」で可視化する。
その先に「Power BI」があり、「Power Platform」がある。

こうした「ファクト」を踏まえれば、間違いなく「VBA」の「自動化」の役割は、相対的に低まってきたといえるでしょう。

See the source image

VBAを取り巻く「現状分析」は、こちらも参考にしてみてください。

プロの見解

「1次情報」を見ることとと同様、MVPのような方々の「プロ」の意見を拝聴するということは、実務において非常に重要です。

こうしたやり取りを見ても、これからの「自動化」は間違いなく「VBA」ではないと思います。
「VBA」に代わり、「モダンExcel」、そしてその先の「Power Platform」のようなツールが「自動化」の役目を担っていくことになるのは、時間の問題でしょう。

どちらを優先すべき?

自動化で「モダンExcel」が重要なのはわかりました。
でも、二つありますよね。「Power Query」と「Power Pivot for Excel」……。
どちらから勉強すればいいですか?

「モダンExcel」は、一体理解が大切です。
「Power Query」だけでもなく、「Power Pivot for Excel」だけでもダメです。

なぜなら、それぞれ役割が違い、守備範囲が異なるからです。
この点は、拙著「モダンExcel入門」でも指摘しています。

そうは言っても、二つを一度に、これは結構ハードルが高い。

果たして、「モダンExcel」の二大ツールのうち、どちらを優先して習得すべきなのでしょう?
この点、非常に悩ましい問題です。

繰り返しますが、モダンExcelは「一体理解」が重要です。

あえて申し上げるとすれば、「Power Query」はポチポチでとりあえずは十分、「Power Pivot for Excel」で「データモデル」「DAX」などの基本をしっかり理解することをお勧めします。
詳しくは、拙著「モダンExcel入門」、第4章、PART2、「パワークエリか?それとも、パワーピボットか?」P267~なども参考にしてください。

「ファクト」に目を向ければ、「自動化」は「VBA」よりも「モダンExcel」、これは当然のシフトです。

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「正しいモダンExcel」の使い方の基本を学ぶには、Power Query(パワークエリ)とPower Pivot for Excel(パワーピボット)の両者を「一体理解」する必要があります。
ぜひ、拙著「モダンExcel入門」(日経BP)で学んでみて欲しいと思います。
サンプルデータで、実際に手を動かしながら、理解を深めることもできます。参考にしてください。

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