「ピボットテーブルのフィールド」内の「その他のテーブル」

複数のピボットテーブルを作るのが、簡単になる機能。
しかし、使う場面は限定的だろう。

データモデルであれば、簡単にピボットテーブルを追加作成できる

データモデルに追加していれば、「挿入」「テーブル」「ピボットテーブル」「データモデルから」をクリックすれば、簡単にピボットテーブルを追加作成できる。

データモデルに追加せず、ピボットテーブルの追加作成が簡単になった

一方、データモデルに追加していない、つまりPower Pivot for Excelを使わない、もっと言えばレガシーエクセルでベタ打ちの表(範囲)からピボットテーブルを追加作成する場合、これまでは範囲をわざわざ指定し直し、それからピボットテーブルを新規に作成する必要があった。

こうした煩わしさを、解消する機能が「その他のテーブル」だ。
「ピボットテーブルのフィールド」のフィールドの下にある「その他のテーブル」をクリックすると、「ピボットテーブルの新規作成」画面が現れ、「はい」をクリックすると、ピボットテーブルの設定画面が現れる。

「ピボットテーブルのフィールド」を見ると、「範囲」とある。この「範囲」が上記「その他のテーブル」をクリックしたことで作成された、ベタ打ちの表(範囲)を対象にした追加のピボットテーブルだ。

注意(その1)

上図を見ると、「範囲」の上に「テーブル1」とある。
「これは作った覚えがない…。」
早速、内容を確認してみる。

「これは…。」
見覚えがあると思い、ワークシート内を調べてみた。
上図の吹き出しを見ると「データソース:テーブル テーブル1(完成!$A$3:$E$7)」とある。
「もしかして…。」

なるほど!
先ほどの追加した覚えのない「ピボットテーブルのフィールド」は「名前の定義」による「範囲」だ。

つまり、範囲を対象に「その他のテーブル」をクリックして新規追加のピボットテーブルを作成すると、「名前の定義」がされた「範囲」も一緒に読み込むわけだ。これは結構厄介だ。

注意(その2)

「その他のテーブル」機能の厄介な点が、もう一つ発見された。

下記「クエリのプロパティ」を見ると「クエリ名」「テーブル1(2)」とある。これはPower Queryからピボットテーブルを作成したことを意味する。
これを対象に「その他のテーブル」をクリックするときも、注意が必要だ。

「その他のテーブル」をクリックすると、次のようにいきなりピボットテーブルが「複製」される。

しかも、クエリまで「複製」される…。

さらに、Power Pivot for Excelには、テーブルまで「複製」されてしまう…。

まとめ

「ピボットテーブルのフィールド」の「その他のテーブル」という機能の使いどころは、限定的だろう。「名前の定義」などがない、単純なベタ打ちの表(範囲)を対象にしたデータから、ピボットテーブルを新規追加する場合に「のみ」使えると思う。

モダンExcelの場合、この「その他のテーブル」という機能は使わない方が無難だ。データが想定外に増えるのは非常に厄介なので。
モダンExcelでは、データモデルに追加後、「挿入」「テーブル」「ピボットテーブル」「データモデルから」を上手に使い、ピボットテーブルを追加作成することをお勧めしたい。

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「正しいモダンExcel」の使い方の基本を学ぶには、Power Query(パワークエリ)とPower Pivot for Excel(パワーピボット)の両者を「一体理解」する必要があります。
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